尿漏れ(軽失禁)とは、「自分の意思とは関係なく少量の尿が漏れること」です。高齢者の悩みと思われがちですが、早いと10代から発症する場合もあります。
尿漏れは、病院で適切な治療を受けたり、体操で改善を図ったりと対策を講じることもありますが、残念ながら〝即日完治する〟というものではありません。誰かに相談したくても、このようなデリケートな悩みは、恥ずかしくて人に言えない方が多いのが現状です。
そこで、今回は、予期せぬ尿漏れにも対応し、毎日に安心感を与えてくれる「尿漏れパッド」についてご紹介していきたいと思います。

目次

尿漏れパッド(軽失禁パッド)とは

尿漏れ(軽失禁)の種類

出産や加齢にともない起こりやすくなる尿漏れ(軽失禁)は、40代以降の男女に見られます。
軽失禁は大きく分けると、次の4種類に分類されます

①腹圧性尿失禁
走る時や重い荷物を持った時など、おなかに力が入った時に漏れてしまう失禁です。
他にも、咳やくしゃみ、笑った時など、様々な状況で尿が漏れてしまうことがあります。軽失禁の種類の中でも約7割と多く、また、女性の腹圧性尿失禁の場合は9割が出産経験者とされるほど、女性の中で多い尿漏れになります。原因は骨盤底筋のゆるみとされており、尿道を締める力が弱くなっていることが考えられます。骨盤底筋は、妊娠・出産をすることで衰える
と言われていますが、その他にも、加齢が原因となる場合もあるため、男性でも起こる可能性はあります。
軽症の場合は骨盤底筋トレーニングを行うことで、ある程度改善することもできるそうですが、重症になってしまうと手術が必要とされています。手術は体への負担が比較的少なく、手術時間は15分程度、改善率は約90%とかなり高確率になります。
手術後、早い方では翌々日に退院することもできます。

②切迫性尿失禁
前触れなく、急に尿意をもよおし、トイレに間に合わず漏らしてしまう失禁です。
通常は、膀胱が広がることで尿を溜め、縮むことで尿を出す仕組みになっており、これらは脳が指令をすることでコントロールされています。しかし、切迫性尿失禁は、ドアノブに手をかけた瞬間、手が水に触れた瞬間、水の流れる音を聞いた瞬間など、ちょっとした刺激をきっかけに、自分の意思に関係なく尿を漏らします。また、脳の障害や炎症や結石などにより、膀胱にトラブルがある場合にも起こるとされています。
そして、このような〝切迫感のある尿意〟をもよおす状態を「過活動膀胱」といい、外出の際は、乗り物に長時間乗ることができなくなるなど、日常生活に影響を与えます。
実際の治療では、膀胱の異常な収縮を抑えることのできる「抗コリン薬」などが使用されていますが、その他、 飲水コントロールや膀胱トレーニングなども行われています。

③溢流性尿失禁
排尿が上手くいかず、残った尿が膀胱から溢れてしまう、失禁です。
男性の場合は前立腺肥大症や前立腺がんの可能性が、女性の場合は子宮脱によって尿道が開かない場合や、膀胱の収縮する力が低下していることが原因とされています。また、直腸がんや子宮がんの術後などに、膀胱周辺の神経の機能低下が原因の場合もあります。残尿があり、そこから細菌によって汚染され尿路感染症になることや、腎臓から膀胱への流れが妨げられ、腎不全になることもあります。医師に相談することで防ぐことができる場合もあるため、放置はせずに早めに病院へ行きましょう。
溢流性尿失禁の多くは、尿道を狭くしている原因に対しての治療を行わなければなりません。例えば、前立腺肥大の場合前立腺を小さくする薬を服用、または手術をする必要があります。頻尿治療剤を使用することで症状が悪化してしまう可能性もあるため、薬物による治療は困難とされています。

④機能性尿失禁
排尿機能自体に問題がなくても、運動機能障害や認知機能障害などにより、トイレに間に合わなかったり、トイレの場所がわからなかったりして尿を漏らしてしまう失禁です。
自分で動くことが難しい介護が必要な方や、認知症によってトイレで排尿しなくてはならないことが理解できない方に起こります。
リハビリを増やしたり、トイレまで行きやすくしたりするなど生活環境を見直すことにより、改善される場合があります。

尿漏れパッドの特徴

尿漏れパッドは生理用ナプキンと同じような見た目をしており、下着に直接貼って使用することができます。 女性で尿漏れが軽度の方の場合は、生理用ナプキンで代用しようと考えるかもしれませんが、生理用ナプキンには本来の役割があります。
生理用ナプキンは、経血を吸収するために使用しますが、経血は尿と比べると出る量やスピード、粘度が異なります。そのため、生理用ナプキンを尿漏れパッドの代用品として使用した場合、尿が横漏れしてしまったり、逆戻りしてナプキンの表面がベタベタになってしまったりする可能性があります。尿漏れパッドであれば、量のある尿を素早く吸収できるように、吸収材が使用されているため、パッド表面がベタつきにくく、不快感もなくなります。
また、尿漏れパッドは尿独特のアンモニア臭を消す効果も期待できます。尿の特性を考えて作られた尿漏れパッドには、生理用ナプキンにはない安心の消臭力と吸収力があるのです。

尿漏れパッドには、オムツとの併用に適したタイプがあります。オムツ用尿取りパッドとも呼ばれ、運動機能障害や認知機能障害により、トイレに間に合わずに漏らしてしまう機能性尿失禁など、排尿のリズムをコントロールできず、介護を必要とし、オムツを使用している方におすすめです。
もちろん、パッド無しでオムツだけを使用していても問題はありません。しかし、オムツ代(1枚)約60円は、尿漏れの頻度が高い方の場合、例えば、1日に6回尿漏れをするたびにオムツ交換を行っていると、1日あたりのオムツ代は360円、1ヶ月では10,800円になり、経済的負担になることがあります。オムツを使用するということは、その他におしりふきや消毒剤など消耗品も購入している方が多いはずです。出来ることなら、オムツ代を抑えておきたいという方も多いのではないでしょうか。
オムツ用尿取りパッド使用の場合、尿漏れをした際の交換はパッドのみで、基本的にオムツ交換は、排泄してオムツを汚してしまった時と就寝前に行うことになります。オムツの交換回数を減らすことができれば、経済的、及び介護者の肉体的負担軽減にもつながります。
現在、オムツを使用している方や、介助なしのトイレ移動が難しい方などは、オムツとパッドの併用も選択肢の1つです。

医療費控除

尿漏れパッドは医療費控除が適用されることもあります。もちろん、控除の対象者・対象製品に条件はありますが、条件を満たしている場合、申請後に支払った税金の一部が戻ってきます。

【医療費控除対象者】
・1月1日~12月31日の1年間に支払った医療費の世帯合計が10万円以上。または、一年間の総所得金額等が200万円未満で総所得金額等の5%を超えている場合。
・傷病によって半年以上寝たきり状態と認められる人、または認められた人。
・当該傷病について医師による治療を継続して行う必要があり、大人用紙おむつや軽失禁パッドの使用が必要と認められる。
・本人またはその家族が税金を納めている人。
これらに該当する場合、医療費控除の申請をすることができます。詳細については、お住いの地域の税務署に直接お問い合わせ下さい。

【医療費控除対象製品】
おむつカバーや紙おむつと併用することのできる、尿取りパッド・平判タイプ・テープで止めるタイプ・下着と併用の失禁尿取りパッド・補助パッド類が対象となります。尿漏れパッドと呼ばれるものであれば、基本的に対象となることが多いですが、軽失禁ライナーなど中には医療費控除の対象にならない製品もあります。医療費控除を利用したいと考えている場合は、購入前に確認しておきましょう。

尿漏れパッド(軽失禁パッド)を選ぶおすすめのポイント

性別

男女の体のつくりは違います。
尿の漏れ方が異なるため、尿漏れパッドは性別ごとに適した形になっています。

・男性用
男性用のパッドは、体の前方が扇型のように広くなっており、下着の前面に付けて使用します。そうすることで、ズボンの前にできやすいシミを防ぐことができます。

・女性用
女性用のパッドは、生理用ナプキンと同様長方形になっており、下着の股部分に付けて使用します。

今までは女性用のパッドと比較すると男性用のパッドは少なく、女性用のパッドを使用している男性も少なくはありませんでした。しかし、最近では男性用のパッドも増えてきています。

吸収量

Water absorbent sheet with blue water for testing Absorb

尿漏れパッドは、吸収量によって種類が大きく3つに分かれています。吸収量が多ければ確実に漏れを防ぐことができますが、その分厚手になり違和感があります。しかし、使用感重視で薄手にすれば、尿量が多い方の場合、吸収しきれずに漏れてしまう可能性があります。自身に合った尿漏れパッドを選ぶためには、尿漏れしてしまう大体の量を知っておくことが重要です。ここでは、パッド吸収量の簡単な目安をご紹介したいと思います。

①少量(少量用、または微量用途表記されており、目安は10~45cc程度)
・尿漏れによってパンツにシミができてしまう方
・妊娠や出産を機に軽失禁症状があり、悩んでいる方
・常に症状が出るわけではないが、外出中に漏れてしまうか不安な方
・天候や季節によって症状が出ることがあるという方

②中量(目安は50~100cc程度)
・軽失禁の症状がいつもあるという方
・下着だけではなく、洋服類も部分的に濡れるという方
・少量だがなかなかパッドの交換ができない方

③多い時・夜用(目安は120cc以上)
・トイレ1回分の尿が漏れてしまう方
・ズボンなど洋服類が広範囲濡れてしまうという方
・遠出や旅行へ行く方
・就寝中に使用したい方

消臭効果

尿漏れパッドのほとんどの商品に消臭効果があります。
尿には独特のアンモニア臭があり、ニオイで尿漏れを気づかれてしまう可能性や、周囲の人を不快させる可能性があります。
尿漏れの頻度が高かったり、1回の漏れる量が多かったりと、自分のニオイに不安を感じる方は、消臭効果を前面に押し出した、強力消臭に優れたパッドを探してみましょう。

肌に優しい天然素材

尿漏れパッドは基本的に肌に触れることを前提として作られているため、肌に優しく作られていることがほとんどです。
しかし、人の肌質は様々で、特に肌が弱い敏感肌の方の場合、化学繊維を使用したパッドでかぶれてしまう可能性があります。
中には、表面をコットン100%にし、肌に優しいものを作っているメーカーもありますので、素材についても確認をしておきましょう。
最近では、何度も洗って使用できるお財布にも地球にも優しい、布製の尿漏れパッドも販売されています。

尿漏れパッド(軽失禁パッド)のおすすめ人気ランキング10選

第10位 ユニ・チャーム ライフリーさわやかパッド男性用 少量用

価格 913円
長さ 26㎝
吸収量 20cc

商品の特徴
男性の身体に合わせて作られている男性用パッドで、漏れやはみ出しをしっかりと防いでくれます。中央部の薄さは約3mmととても薄くなっており、ズボンを履いても目立ちにくく邪魔に感じません。抗菌シートを搭載し、消臭ポリマーを配合しているため、初めてでも安心して使用ができます。

第9位 ユニ・チャーム ライフリー さわやかパッド 少量用

価格 578円
長さ 19cm
吸収量 20cc

商品の特徴
10位でご紹介したさわやかパッド少量用の女性用商品です。特許技術となるスピード吸収が特徴で、漏れてしまってもすぐに吸収し、表面が濡れている不快感の少ないパッドになります。また、サイドの引き込みラインによって、引き込み領域が大幅にアップしたことで、下層で拡散し全面吸収することが可能です。

第8位 ユニ・チャーム ライフリー さわやかパッド男性用 特に多い時も安心用

価格 913円
長さ 26cm
吸収量 200cc

商品の特徴
尿漏れに悩んでいる方の中でも、特に量が多い方や、外出などでこまめに交換ができずに悩んでいる方におすすめです。ズボンにシミができてしまうことで悩んでいる方でも、しっかりと吸収してシミができるのを防いでくれます。量の不安を感じている方はぜひこのサイズを試してみてはいかがでしょうか。

第7位 日本製紙クレシア ポイズ さらさら素肌 吸水ナプキン 安心の少量用

価格 536円
長さ 23cm
吸収量 40cc

商品の特徴
女性におすすめのパッドとなります。下着からはみ出さないようにスリムにつくられており、装着後のズレを気にすることなく使用できます。また、スピード吸収で逆戻りを防ぎ、肌へ優しくかぶれにくくなります。花柄のエンボス加工で、使用することも楽しくさせてくれるような商品のため、使用に抵抗のある方にもおすすめです。

第6位 日本製紙クレシア ポイズ 肌ケアパッド 中量用

価格 699円
長さ 23cm
吸収量 55cc

商品の特徴
発生したニオイをすぐに消臭しニオイ戻りを防ぐ効果と、24時間抗菌でニオイ菌の増殖を防ぐ効果の2つの効果で、尿漏れによるニオイの悩みを解決してくれます。また、肌に触れる表面部分はお肌と同じ弱酸性で作られているため、使用中もお肌に優しく、かぶれにくいのも人気のポイントです。

第5位 日本製紙クレシア ポイズ 肌ケアパッド 超スリム 多い時も安心用

価格 515円
長さ 23cm
吸収量 110cc

商品の特徴
「ポイズ 肌ケアパッド 超スリム」は、名前の通り従来のパッドと比較すると、薄いパッドとなっています。そのため、持ち運びも簡単で後ろ姿を見ても使用しているのが分かりにくい商品です。また、薄くても高吸収ポリマーシートによって水分をしっかりと閉じ込めるため、シミになることもなく安心して一日を過ごすことができます。

第4位 ユニ・チャーム チャームナップ 吸水さらフィ®ナプキンタイプ 中量用

価格 310円
長さ 23cm
吸水量 50cc

商品の特徴
消臭ポリマーを配合することで、気になるニオイに気づかれる前に閉じ込めます。さらに、24時間消臭を実現させました。「スッと消えるシート」で、漏れた尿をすぐに吸収し、吸収力の悪いパッドの気持ち悪い使用感を感じさせません。ニオイに悩んでいる方は特におすすめのパッドとなります。

第3位 エリエール ナチュラ さら肌さらり 吸水ナプキン 中量用

価格 660円
長さ 24cm
吸収量 50cc

商品の特徴
長時間使用する際にも不安を感じさせない吸収力の、昼用パッドです。表面のシートは水分をすぐに吸収するため、肌に当たる部分はさらさら感がずっと続きます。また、バックシートは通気性が高く、熱・湿気を逃がすことで、長時間の使用によるムレを軽減することができます。緑茶成分を配合することで消臭効果もしっかりある商品です。

第2位 日本製紙クレシア ポイズ 肌ケアパッド 特に多い長時間・夜も安心用

価格 915円
長さ 35cm
吸収量 220cc

商品の特徴
6位でご紹介した商品よりも、尿漏れの量が多い方、また就寝中や長時間の交換ができない方におすすめの大きいサイズになります。基本的な仕様は変わりませんが、サイズが大きくなることで量が多い場合にも対応することができます。また、就寝中など長時間交換が困難な場合にもおすすめの商品です。

第1位 ユニ・チャーム ライフリー さわやかパッド 多い時でも安心用

価格 913円
長さ 29cm
吸収量 120cc

商品の特徴
9位でご紹介したパッドと同じ種類の商品となります。こちらはサイズが大きいため、尿漏れの量が多い方や、頻繁にパッドを交換することが難しい方におすすめです。また、パッドを初めて利用する方の場合、どれくらい
のサイズを選んだらいいか悩むこともあります。最初は大きめのパッドを利用し、徐々に自分に合うサイズを選ぶのもおすすめです。

尿漏れパッド(軽失禁パッド)の注意点

尿漏れパッドの使用方法を確認

尿漏れパッドは、下着に貼り付けて使用することができるように、テープが付いています。パッド自体は排尿位置の中央に来るようにし、テープをしっかりと下着に貼り付けて固定してください。テープが貼りついていないと移動している間にずれてしまい、下着や衣類に尿漏れが染みてしまう可能性があるため気を付けましょう。
男性用の場合パッドは前後が決められているため、下着に貼り付ける際は間違えないようにしてください。また、下着はボクサーパンツなどできるだけ肌にぴったりとするものを選ぶようにしましょう。

※男性はパンツの前開き部分にパッドを付けると、前開き部分を使用することができなくなる場合があります。
※尿漏れパッドはトイレに流してしまうと、トイレの詰まりの原因になります。使用後は、必ずトイレに流さず、ゴミ箱に捨てるようにしてください。また、布製の尿漏れパッドを使用する際は、装着時にはシワにならないように丁寧に付けましょう。
シワの部分が皮膚に当たり続けると、尿かぶれの原因になる可能性があります。

尿かぶれ

尿漏れパッドを使用している方の中には、尿かぶれの悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。尿かぶれの症状の1つである陰部の痒みは、人前で掻くこともできず、ずっと我慢をする必要があるため辛いものです。
数多く発売されている尿漏れパッドですが、同じパッドを使用していても人によって相性があります。万が一パッドを使用していて肌に合わないと感じる場合には、使用を中止するようにしましょう。

もし、かぶれてしまった場合は、市販の尿かぶれ用の薬を試してみてください。改善されないのであれば、病院に行きましょう。尿漏れは泌尿器科ですが、尿かぶれの相談だけであれば皮膚科でも問題ありません。

泌尿器科へ行く

尿漏れパッドは、あくまで尿漏れを防ぐために使用します。当然、尿漏れ自体を止める効果はありません。
尿漏れは、デリケートな悩みであるため、病院に行くこと自体、抵抗がある方もいるかもしれませんが、加齢や出産によるものだと諦めず、一度泌尿器科へ相談してみましょう。原因を調べ、薬による治療や手術などの対応で改善できる場合もあります。

尿漏れ(軽失禁)の予防法

骨盤底筋トレーニング

尿漏れは、トレーニングによって尿漏れ症状の緩和や予防を行うことができます。尿漏れ(軽失禁)の種類のよっては、効果も期待できるため、試してみましょう。

【骨盤底筋トレーニング(横になった状態)】

1.仰向けに寝た状態で、両膝を立てて足を肩幅に開く
2.片手を下腹部の上に置き、そのまま肛門・尿道・膣全体を12~14秒間しめる
3.しめたら力を抜き、そのまま46~48秒間、体をリラックスさせる
※2と3で合計が1分になるようにし、10分間10回行う

【骨盤底筋トレーニング(床に座った状態)】

1.床に座った状態で、壁に軽くもたれかかり、両ひざを立てて軽く開く
2.片手を下腹部にあて、リラックスした状態で、肛門・尿道・膣全体を12~14秒間しめる
3.しめたら力を抜き、そのまま46~48秒間体をリラックスさせる
※2と3で合計が1分になるようにし、10分間10回行う

種類別改善方法

次に、尿漏れ(軽失禁)3種類の改善方法についてご紹介します。

①腹圧性尿失禁
骨盤底筋のゆるみが主な原因とされているため、先程ご紹介した骨盤底筋トレーニングを行いましょう。最低3ヶ月以上の継続がおすすめです。
また、重症であれば、手術という選択肢もあります。

②切迫性尿失禁
治療に一番おすすめなのは薬です。薬を服用するには医師の診察が必要になるため、まずは泌尿器科を受診しましょう。
また、自身で行うことができる膀胱トレーニングもおすすめです。尿漏れを不安に感じてトイレに頻繁に行くようになると、膀胱は少しずつ小さくなり、尿を溜め込みにくくなります。反対に我慢をすると膀胱は広がります。
『無理をしない程度に尿意を我慢』 ↔ 『尿意の落ち着いたところでトイレに行く』
これを繰り返すことによって、少しずつ膀胱が広がり尿を溜めこめるようになります。
最初は5分など短い時間から我慢をはじめ、少しずつ時間を長くしていきます。最終的に、1回の排尿量を200~400cc程度出せるようにしましょう。(目安)

③溢流性尿失禁
排尿が上手くできず、膀胱に溜まった尿が溢れてしまう場合、原因によって治療は異なります。残尿があると、 尿が細菌で汚染される可能性もあるため、病院で診察をしてもらいましょう。

治療法としては、尿が出ない原因を取り除く治療と、残尿を減らす治療の2種類があります。

【尿が出ない原因を取り除く治療】
まず、大事な条件としてあげるのは、有料老人ホームの立地条件です。ご家族が通われることを考えると、ご家族が住んでいるご自宅からの距離やアクセスは大きなポイントになります。今まで住み慣れた地域と老人ホームが離れすぎないというのも大切です。
また、今現在のライフスタイルや趣味に合わせた各老人ホームの特色や規模など、様々な条件をピックアップしておきましょう。

【残尿に対する治療】
残尿をなくすことにより、膀胱に尿が溜まらなくなります。そのため、毎回排尿時に全て出し切るようにお腹を押したり、膀胱を縮ませる薬を服用したりします。日頃から、排尿しやすい体勢や環境を心がけることも大切です。
それでも残尿がひどい場合には、定期的にカテーテルと呼ばれる管を尿道から膀胱に入れ、尿を取り除く「導尿法」があります。病院で指導を受けた後、日常生活では自分、もしくは家族に行ってもらうことになります。

日常生活の改善

尿漏れの予防・改善についてご紹介しましたが、最後は日常生活を見直しましょう。

【頻尿の対策を行う】

頻尿によって尿漏れをする場合、病気だけではなく生活習慣も関係している可能性があります。
特に、アルコールやコーヒーなどの利尿作用のある飲み物は大敵です。頻尿による尿漏れの予防のためにも、利尿作用のある飲み物はなるべく控えるようにしましょう。
また、冷えやむくみも頻尿へと繋がります。可能な方は、湯船にしっかりと浸かり、身体を温めるようにしましょう。むくみをとるようにマッサージを行うのもおすすめです。

【必要以上にお腹に力を入れない】

主に腹圧性尿失禁の場合、お腹に力が入ることで尿漏れに繋がります。
日常的におなかを締めつける洋服を着ないようにし、余計な力をおなかに入れないように意識するようにしましょう。

【デリケートゾーンのケアをする】

デリケートゾーンは、尿漏れパッドの使用によって、雑菌の増殖による膀胱炎やかぶれなど、トラブルが増える可能性があります。吸水性の良い尿漏れパッドを使用するほか、定期的にパッドや下着の交換、デリケートゾーン用の石鹸を使用するなど、清潔な状態にすることを意識しましょう。

まとめ

今回は、高齢者におすすめの尿漏れパッドについてご紹介させていただきましたが、いかがでしたか。

尿漏れは、治療だけではなく、日々の生活習慣によって治せる可能性があります。
もしもの時の安心感を与えてくれる尿漏れパッド(軽失禁パッド)は、衣服へのシミやニオイなども防ぐこともできるため、
特に、まだ使用したことない方は、一度試してみて下さい。
尿漏れはすぐに完治できるものではないため、根気強く付き合っていくようにしましょう。

facebook
twitter
line