介護者を悩ませる認知症の症状の一つに、家の中や外を歩き回る「徘徊」があります。
トイレの場所が分からなくなり、家の中でうろうろしているうちに失禁してしまったり、突然家を飛び出して、迷子になってしまったりと、特に、外での徘徊は、怪我や交通事故などの命にかかわる可能性もあるため、大変危険です。
しかし、だからといって、一緒に過ごしている家族介護者が、24時間見守り続けるというのは、心身ともに負担が掛かるため、あまり現実的ではありません。
そこで、今回は、どうして徘徊が起こるのか、また、徘徊の対処方法などについてご紹介したいと思います。

目次

認知症の徘徊とは

徘徊とは

認知症による〝徘徊〟とは、本人なりの目的があるのにも関わらず、自分が求めている結果とならないまま、ただうろうろ動き回ることで、認知症の症状として表れる周辺症状(BPSD)の一つです。
認知症の症状は、何らかの疾患により脳が正常に機能しなくなるために直接的に起こる「中核症状」と、その中核症状が表れることで引き起こされてしまう「周辺症状(BPSD)」の2つに分けられます。
中核症状は、すべての認知症の方に表れますが、周辺症状は、本人の体調や生活環境などによって左右されるため、表れる症状は人によってそれぞれ異なります。

中核症状:記憶障害、見当識障害、実行機能障害、高次機能障害

周辺症状:妄想、うつ状態、徘徊、昼夜逆転、尿失禁、暴言・暴力、作り話 など

中核症状の一つである「見当識障害」は、場所や時間、日付、人物などの判断がつかなくなる障害ですが、それにより、見慣れている場所や行き慣れているはずの道で迷ったり、目印となる建物と目的地との位置関係が分からなくなったりします。
「徘徊」は、この「見当識障害」がもたらす二次的な症状として表れます。

徘徊の主な理由

  • 道に迷うことによる徘徊
    熟知しているはずの道で迷ってしまい、自宅に帰ってくることができず、徘徊となることがあります。認知症の方は、道に迷ったと思っても、元の場所に戻ろうとすることはほとんどせず、目的地を目指し、迷いながらもそのまま歩き続けます。そのため、自宅からかなり離れた場所で保護されるようなこともあります。
  • 居心地の良い場所を探すための徘徊
    「見当識障害」では、家族や友人、知人の顔が認識できなくなるため、自分の周りにいる人たちはみんな知らない人だと思い込んだり、自分が今置かれている環境や人に対して不満があったりすると、感情を抑えることができず、衝動的な行動として外出に繋がることがあります。
  • 強い理由がある徘徊
    自宅にいるにもかかわらず、「ここは私の家ではないから、自分の家に帰らなくてはならない」、定年退職したにもかかわらず、「早く会社に行かなければならない」、子供が結婚して家を出ているにもかかわらず、「幼い子供が学校から帰ってくるまでにご飯を作らなければならない」など、差し迫るような必要性を感じ、事実とは異なるにもかかわらず、本人が外出してしまうケースがあります。
    本人が強い確信を持って家を出ようとする際は、周囲が無理に止めようとすると、余計に興奮してしまい、症状が悪化する場合があります。
    これは、認知症による「見当識障害」だけでなく、「記憶障害」による影響もあります。認知症の「記憶障害」では、新しいことを覚えたり、記憶を保持したりする力が低下していくため、先に近い記憶から失われていきます。そのため、過去の習慣(家事や会社の通勤など)が、「徘徊」に繋がることがあります。
  • 目的地が分からずに徘徊
    「徘徊」は、外出先だけでなく、家の中でも起こります。例えば、尿意や便意がありトイレに行こうとした際、トイレの場所が分からなくなり、家の中で迷い、うろうろしてしまうというケースがあります。これは、尿失禁や便失禁の原因にもなります。
  • 本人も目的が分からない徘徊
    探し物をしている時や、用事を思い出して歩いている時に、何をしようとしていたのかを本人が忘れてしまい、家の中をそわそわ歩き続けてしまうことがあります。しかし、目的は忘れてしまっても、気分は落ち着かないため、じっとしていられなくなります。
    その他には、デイサービスの利用や病院の受診等で外出した際に、記憶障害によって、自分は今なぜここにいるのかというのが分からなくなってしまい、状況を把握するため周囲を探索しようとして、「徘徊」に繋がるケースもあります。
  • せん妄によって起こる徘徊
    〝せん妄〟は、急激な環境の変化や体調悪化などが原因で引き起こされる意識障害のことです。認知症の場合は、脳の機能が急激に低下することによって意識障害が起きるとされています。この〝せん妄〟が原因により、夕方から夜間にかけ、幻覚を見るようになったり、強い不安感や恐怖に襲われたりすることがあります。 幻視から逃れようと、家を飛び出してしまうこともあり、その行動は、徘徊とみなされる場合があります。

徘徊の危険性

「徘徊」は、命にかかわる危険な行為です。怪我や事故など、さまざまなリスクを伴います。
認知症高齢者による徘徊トラブルは社会問題にもなっており、認知症の方の行方不明者数は、年々増加傾向にあります。

目的地が分からず、外で何時間も歩き続けていると、暑い季節では脱水症状や熱中症、寒い季節であれば低体温症の危険性があり、また、交通事故に巻き込まれる可能性も考えられます。
「徘徊」は、近所の人を巻き込んだり、警察沙汰になったりすることもありますが、それだけでなく、残された家族が、大きなリスクを負うこともあります。過去に、認知症高齢者の方が、列車にはねられ死亡した事故では、事故後に、列車の振替輸送が必要となり、多額の費用が発生したことから、亡くなった認知症高齢者の家族に、損害賠償を求める裁判が起きました。
結果、家族が勝訴したため、損害賠償を支払うことはありませんでしたが、認知症高齢者が事故を起こしてしまった場合に、誰が責任をとるのか、そして、損害が発生した場合に、どうやって負担を分配するのかなど、問題の本質は現在も解決しておりません。

ご家族が、認知症の高齢者を24時間見守るというのはなかなか難しいことです。このような問題は、超高齢社会の日本にとって、大きな課題といえるでしょう。

認知症による徘徊の対処法

徘徊の対処方法

よく話を聞いてあげる

徘徊には、必ず理由があります。そのため、本人が、どこへ行こうとしているのか、なぜ外出しようとしているのか、今どんな気持ちでいるのか、耳を傾けてあげることが大切です。介護する側は、本人が認知症になる前の日課や生活習慣等を把握しておくと、「どこへ行こうとしているのか」、「安心できる言葉は何か」などが想定しやすくなります。

また、話の内容を否定してしまうと、本人はムキになってしまい、暴力的になってしまう可能性が考えられます。
たとえ事実と異なる内容だったとしても、まずは相手の気持ちに共感しながら、話を聞いてあげるようにしてください。その後、「お茶に誘う」など、自宅内で済む話題を振ってみると良いでしょう。
それでも出ていこうとする場合には、一緒に徘徊に付き添い、しばらくしてから、「疲れたのでお茶でも飲みましょうか」、「遅くなってきたから今日は泊まりましょう」と言いながら、帰宅を促すようにしましょう。

「自宅を出る」と言い出した場合

自宅にいるにもかかわらず、「実家に帰る」などと言い出した時、「ここがあなたの家ですよ」と説得しようとしても、本人には通じません。このような場合は、本人が納得しやすい言葉をかけてあげましょう。例えば、会社に出勤するつもりで家を出ようとしている場合には、「今日は日曜日なので(会社は)お休みですよ」と声をかけると、外出を諦めることがあります。
また、自分の家だと認識していないことが徘徊の原因となる場合もあるため、洗濯物をたたむなど、簡単な作業をお願いしてみるのも良いでしょう。日頃から気に掛けてあげることにより、「自分はここにいても良いのだ」という安心感を持ってもらえるようになります。

徘徊時、同じコースを繰り返し歩く場合

徘徊時に、常同的周遊(周徊)がみられることがあっても、無理に止めようとせず、歩かせてあげるようにしましょう。付き添う方は、本人が安全に歩けるようにできるだけサポートするようにしてください。
※常同的周遊(周徊)は、前頭側頭型認知症で多くみられる症状になります。

行方不明になってしまった場合

万が一、行方不明になってしまった場合には、すぐに警察に連絡するようにしましょう。その際に、本人の顔写真や住所などを届けておくと、保護されたときに速やかに連絡をとることができます。

また、普段から明るい服を着用しておくようにすると、探す際に発見しやすくなります。更に、服や靴に反射素材を取り付けておくと、車のライトなどで光るようになっているため、特に夜間の場合は、見つけやすくなるだけでなく、交通事故防止にも役立つでしょう

徘徊する要介護者にやってはいけないNG行為

無理に止める

外へ出ていこうとしている認知症高齢者を直接止めようとするのは、相手を余計興奮させるため、逆効果です。
徘徊しようとしている、あるいは徘徊している場面に遭遇したら、「一緒にお茶でも飲みませんか」などと、声を掛け、他のことへ気が反れるようにしてみましょう。

すぐ怒る

言うことを聞かなかったり、何度も「徘徊」を繰り返したりすると、つい怒りたくなってしまうこともあると思います。
しかし、認知症の方は、認知機能は低下していても、喜怒哀楽などの感情は失われているわけではないため、怒られた時の嫌な気持ちは本人の心の中にずっと残っています。怒ることは、「徘徊」を含む認知症の症状悪化
に繋がります。難しいことかもしれませんが、認知症の方と接する時は、常に穏やかでいられるよう、心がけるようにしましょう。

徘徊の予防策や解決策

適度な運動を心がける

日中、適度に身体を動かしておくと、程よく身体が疲れるため、夜ぐっすり眠れるようになり、深夜の徘徊予防に繋がります。
運動といっても、高齢者の方でも安心して行える軽いストレッチや、ラジオ体操などで十分です。庭の手入れや洗濯物を取り込むなどでも良いでしょう。身体を動かすことは、脳に刺激を与えるため、徘徊だけでなく、認知症自体の進行抑制にも繋がります。

体調を整える

認知症の方は、体内時計の調整機能が失われているため、睡眠障害(昼夜逆転など)を起こしやすくなっています。脱水や便秘は、徘徊の原因となる〝せん妄〟を引き起こしやすいため、こまめに水分補給したり、定期的にトイレに連れて行ったりすることも、徘徊の予防に繋がります。

家の外に出ないようにするための対策

特に夜間の徘徊は、家族も寝てしまう時間帯であるため、対応が難しくなります。家から出られないよう、あるいは、本人が家から出たことに家族が気付くよう、さまざまな工夫が必要です。
以下のような対策を参考にしてみてください。

・玄関のドアに、センサーを設置する
・玄関のドアの鍵を取り換え、鍵は隠す
・自力で開けられないような場所に鍵を設置する
・ドアが開けられないよう、大きな荷物を置いておく

認知症徘徊高齢者SOSネットワークの利用

自治体では、行方がわからなくなってしまった認知症高齢者を、早期に発見し保護するための取り組みを行っているところがあります。徘徊のおそれのある認知症高齢者の情報を、本人や家族の同意を得て、事前に市へ登録しておき、万が一、行方不明になった場合に、これらの捜索情報を関係機関にメールや電話、FAXなどで共有し、捜索に協力してもらうというシステムです。

GPS端末の活用

「GPS」とは、人工衛星からの電波で、地球上の現在の位置を測定するためのシステムのことです。GPS端末を持たせておくことで、万が一行方不明になっても、本人が今どこにいるのかが特定できるようになります。GPS端末を持つのを本人が嫌がる場合もあるため、着用する服やバッグなどに忍ばせておくのもおすすめです。最近では、GPS端末が埋め込まれているシューズなどもあります。

徘徊感知機器の種類

「徘徊感知機器」は、認知症高齢者が屋外に出てしまうのを防ぐことを目的とした機器です。「ベッドから下りる」、「部屋から出る」など、徘徊の最初の兆候をセンサーで感知し、家族に知らせます。

「徘徊感知機器」を、以下のメリットがあります。

▶初期の段階で家族に知らせることで、行方が分からなくなるのを未然に防ぐことができるため、家族の心労や体力の消耗を最小限に抑えることができる。
▶素早い対応が可能となるため、転倒によるケガなどを防ぐことができる。

また、徘徊感知機器には、いくつかのタイプがあります。

  • 利用者本人が携帯するタイプ
    小型の徘徊感知器(発信機)を身につけた高齢者が、あらかじめ設置しておいたセンサーの近くを通ると、発信機の電波を受信して家族に知らせます。
  • 家の出入り口を通過した時に知らせるタイプ
    玄関やドアに徘徊感知機器を設置することで、ドアを開閉した時、あるいは、ドアを横切った時にセンサーが反応し、家族に知らせます。
  • ベッドや寝室から離れた時に知らせるタイプ
    重量センサーで、ベッドの下や寝室の出口の床面などに設置することにより、ベッドから降りた際に高齢者の体重を感知し、家族に知らせます。

「認知症老人徘徊感知器」は、介護保険の居宅サービスに含まれる「福祉用具貸与」の対象品目の一つです。
利用者は、福祉用具の貸与に係る費用の1割(一定以上所得者の場合は2割~3割)を負担することになります。
介護保険の利用を考えた場合、介護保険の対象者(認知症高齢者)は、要介護2以上であることが条件です。
つまり、要支援1・2と要介護1の方は、この介護サービスを利用することができないため、注意するようにしましょう。

高齢者虐待の現状

厚生労働省の『H29年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく対応状
況等に関する調査結果』(全国1,741市町村(特別区を含む。)及び47都道府県が対象)によると、高齢者の虐待に関する相談・通報があったもののうち、市町村等が虐待と判断した件数は、養介護施設従事者等によるもの
が510件、養護者によるものが17,078件であったことが分かりました。

高齢者虐待の虐待判断件数、相談・通報件数(平成28年度対比)
  養介護施設従事者等によるもの 養護者によるもの
  虐待判断件数 相談・通報件数 虐待判断件数 相談・通報件数
29年度 510件 1,898件 17,078件 30,040件
28年度 452件 1,723件 16,384件 27,940件
増減
(増減率)
58件
(12.8%)
175件
(10.2%)
694件
(4.2%)
2,100件
(7.5%)

≪参考≫
厚生労働省 平成29年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく対応状況等に関する調査結果

平成28年度と比較しても、高齢者虐待は依然として増加傾向にあります。

また、厚生労働省では、高齢者虐待を5つに区分しています。

養介護施設従事者等による高齢者虐待

身体的虐待 高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。
介護・世話の放棄・放任 高齢者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置その他の高齢者を養護すべき職務上の義務を著しく怠ること。
心理的虐待 高齢者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
性的虐待 高齢者にわいせつな行為をすること又は高齢者をしてわいせつな行為をさせること。
経済的虐待 高齢者の財産を不当に処分することその他当該高齢者から不当に財産上の利益を得ること。

養護者による高齢者虐待

身体的虐待 高齢者の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えること。
介護・世話の放棄・放任 高齢者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置、養護者以外の同居人による虐待行為の放置など、養護を著しく怠ること。
心理的虐待 高齢者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応その他の高齢者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
性的虐待 高齢者にわいせつな行為をすること又は高齢者をしてわいせつな行為をさせること。
経済的虐待 養護者又は高齢者の親族が当該高齢者の財産を不当に処分することその他当該高齢者から不当に財産上の利益を得ること。

≪出典≫厚生労働省 Ⅰ高齢者虐待防止の基本

この調査では、養介護施設従事者等による高齢者虐待において特定されたた被虐待高齢者854人のうち、最も多
かった虐待は、身体的虐待(59.8%)」、次いで、「心理的虐待(30.6%)」、「介護等放棄(16.9%)」となっています。
また、養護者による高齢者虐待において特定された被虐待高齢者17,538人でも、最も多かった虐待は、「身体的虐待(66.7%)」で、次いで、「心理的虐待(39.1%)」、「介護等放棄(20.3%)」、「経済的虐待(18.3%)」の順となりました。
※虐待の主な発生要因
養介護施設従事者等による虐待…「教育・知識・介護技術等に関する問題」など
養護者による虐待…「虐待者の介護疲れ・介護ストレス」など
このような結果及び高齢者虐待の状況等を踏まえ、国では、高齢者虐待の対応や取り組みを、さらに強化することになりました。

  1. 高齢者虐待への対応及び養護者支援の適切な実施
    ‣法に基づく対応状況等に関する調査結果を踏まえた的確な検証・分析等
    ‣市町村等の高齢者虐待に関する体制整備の充実
    相談・通報体制の構築、専門人材等の十分な人員体制の確保、養護者支援の拡充、介護相談員の活用促進
    ‣介護現場での専門的な人材の資質向上
    ‣成年後見制度の利用促進
  2. セルフ・ネグレクト状態にある高齢者への対応や財産上の不当取引による高齢者の被害への対応
  3. 高齢者権利擁護等推進事業の活用

≪出典≫
平成29年度「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査」の結果及び高齢者虐待の状況等を踏まえた対応の強化について

認知症高齢者への虐待は、家族に過度な負担がかかったり、介護とは異なる他の要因が重なったりすることで招くこともあるため、どこの家庭でも起こる可能性があるといえます。

施設介護の場合、早期発見と迅速な対応が重要となります。虐待は、繰り返されるうちにどんどん酷くなっていくため、家族や周囲の方は、不信に思った際に相談できる窓口をあらかじめ確認しておくようにしてください。
また、家族介護の場合、認知所高齢者による〝徘徊〟〝暴言暴力〟〝幻覚〟など…、日々の介護による家族への負担は計り知れません。『虐待』という最悪の結果を招かないためにも、地域包括支援センターなどを利用
し、専門家からアドバイスを受けたり、自治体などが主催している、認知症高齢者の介護者の集いに参加してみたりするなど、少しでも介護による負担が少なくなるよう工夫をしていくようにしましょう。

まとめ

今回は、認知症による徘徊についてお話させていただきましたが、いかがでしたか。

「徘徊」は、転倒や事故などを起こす危険性もあるため、介護者側は「徘徊」について理解し、その都度、的確な対処を行う必要があります。
認知症の周辺症状の中でも家族介護への負担が大きいため、自宅介護だけにとらわれず、デイサービスなどの介護サービスを利用するのも一つのポイントです。
今回ご紹介した通り、現在は、GPS端末や認知症老人徘徊感知器などもあります。
認知症高齢者にとって最適な環境を整えることはもっともですが、介護者側が倒れてしまっては、その〝最適な環境〟を維持していくことは難しくなります。介護者の負担も念頭に置いた上で、「徘徊」の対処をしていくようにしましょう。

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